京表具について

表具というものは、奈良時代に中国から仏教が伝来したときに同時に、経巻の仕立て等で日本に伝わったと言われております。室町時代に茶の湯の発達とともに今のような掛け軸の形が確立されたと伝わります。
表具といいますと、今では全国で表具屋さんが表具の仕事をなさっております。その中でもなぜ京表具が中心的な地位を持っているかというと、やはり京都には、神社仏閣、京都御所に代表されるような公家さん、貴族等々の厳しい審美眼に耐えうる、その期待に応える技術やセンスが磨かれてきたからだと思っております。
このように伝統的な表具、それを守るだけではなく、本紙となる作品もどんどん新しい作品も生まれてきております。現在ですと写真とか、そういったものも表具にするような機会もございますので、これからいろんなものに対応できるような技術を磨いていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。